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COLUMN 資材選びのコラム

ブルーシートとクロスラムシートの違い|養生用途での選び方

この記事の目次

ブルーシートとクロスラムシートは、主な生地の作り方が異なります。ただし、「クロスラムなら必ず軽くて長持ち」「ブルーシートなら短期用」と、名前だけで決めることはできません。養生する対象、屋内外、使う期間、掛け外しの回数を先に決め、同じ完成寸法の候補品を比べるのが確実です。

例えば、床の一時養生なら必要な大きさと交換のしやすさを先に確認します。屋外の資材を継続して覆うなら、雨・日差し・風を受ける期間と固定方法を加えます。当社の養生・その他シートの選び方でも、この順序で条件を整理しています。この記事では、両種類を比べる際に資料のどの欄を見るかまで進めます。

ブルーシートとクロスラムシートを同じ養生条件に揃えて比べる図

違いは織布と積層フィルムにある

萩原工業が紹介するブルーシートは、ポリエチレンのフィルムを細い平糸にし、織った生地をコーティングして作ります。裁断後、縁の補強やハトメ加工をして完成します[1]。同じブルーシートでも、糸や織り方、コーティング、加工を変えれば仕様は変わります。

佐藤産業が紹介する「クロスラム」は、方向の異なるフィルムを重ねたポリオレフィン樹脂の多層フィルムです[2]。織物にコーティングする上記のブルーシートとは、生地の構成が違います。ただし、これはメーカーが説明する材料技術です。今回手配する完成シートの構成や性能は、候補品番の資料で確かめます。

構造の違いは候補を探す手がかりになりますが、そのまま「どちらが破れにくい」「どちらが防水性に優れる」という結論にはできません。使う場所では、縁やハトメ、接合部、こすれる箇所も先に傷み得ます。必要な性能と完成品の加工を一緒に見ます。

ブルーシートの織布とコーティング、クロスラムの積層フィルムを模式的に示す図

構造を簡略化した説明図です。特定商品の断面や層数を再現したものではありません。 図を拡大して見る

重さは番手ではなく、同じ完成寸法で比べる

ブルーシートの「#3000」は、萩原工業の説明では3.6m×5.4mを基準に約3,000gという質量の目安です[3]。#3000と書かれた1.8m×1.8mの品が3kgという意味ではありません。また、番手だけで完成品の実寸や耐候期間は分かりません。

あおばカンパニーは自社のクロスラムシートについて、ブルーシート#3000比で重量が約60%と掲載しています[4]。これは同社の掲載品についての比較です。製品を替えると重量も変わるため、この比率を使って別の候補の重量を計算しないでください。軽さを重視するなら、候補A・Bの同じ完成寸法での一枚の重量を確認します。

屋外の大きなカバーを毎日掛け外しする場合は、一枚の重量だけでなく、一人で扱うか、何人で持つか、畳んだ大きさも作業に影響します。シートの規格寸法と縁を加工した後の実寸が違う場合があるため、「同じ呼び寸法」を並べるだけでは覆える範囲が揃いません。垂らしたい長さと固定位置まで指定して比較します。

同じ条件で比べる欄 ブルーシート候補 クロスラム候補
メーカー・品番 取扱品番を記入 取扱品番を記入
完成寸法・覆える範囲 規格寸法と実寸を確認 規格寸法と実寸を確認
一枚の完成重量 質量表または見積資料で確認 質量表または見積資料で確認
縁・ハトメ・接合部 位置と加工方法を確認 位置と加工方法を確認
屋外使用の資料 耐候の条件と限界を確認 耐候の条件と限界を確認

候補が決まったら、品番別の資料で表を埋めます。空欄は「同等」と扱わず、手配先へ確認してください。

雨よけと屋外期間は、品番別の条件を見る

雨を避けたい場合は、生地の説明だけでなく、覆い方、接合部、水の流れ、固定箇所まで確認します。継続して屋外に置くなら、日差しや風を受ける期間、突起や角との接触、交換しにくい場所かも伝えます。候補の耐候表示が何を前提にした値かはメーカーの資料で確認してください。

萩原工業は、ブルーシートの番手・厚みと耐候性を同じ指標として扱えないと説明しています。同じ番手でも耐候の設計が異なる製品があります[5]。一方、あおばカンパニーのクロスラムシートには、使用後に約5%の収縮が起こるため固定時にゆとりを持たせるという注意があります[4]。この数値や注意をすべてのクロスラムへ当てはめず、選んだ品番の施工上の注意を確認します。

特にハトメを強く張り切る、四隅だけを固定する、鋭い角へ直接当てる、といった使い方では、生地本体の数値だけでは不具合を予測できません。固定方法と摩耗する場所を示し、必要なら当て布や形状の変更を相談します。防炎や遮光などの指定がある場合も、材料名から推定せず候補品の仕様で確認します。

用途別に、先に絞る条件を変える

短期間の屋内床養生なら、まず必要な大きさ、汚れや水をどこまで防ぎたいか、使い捨てか再使用かを決めます。この条件で合うブルーシートがあれば、クロスラムへ替える理由は、重量や作業性など実際に困っている点で説明できるはずです。

屋外で資材を継続して覆うなら、何か月使うか、何度外すか、雨水をどちらへ流すかを先に決めます。候補にクロスラムを含めても、製品の耐候・防水資料と施工上の注意が設置条件に合うかを見ます。耐候性を明示したブルーシートも候補になり得るため、「屋外なら素材で一択」とはしません。

大きなシートを頻繁に移動する現場では、軽さが有利になる可能性があります。ただし、重量差が小さいときは、完成寸法、持つ人数、折り畳みやすさ、固定に要する時間も含めて判断します。逆に掛けたまま動かさない場合は、重量より、設置期間と固定・交換のしやすさを優先します。

養生の目的と使用期間から、完成寸法・重量・耐候・加工を順に比べる図

同じ養生条件を先に置き、候補品番ごとの不足資料を確認する順序です。 図を拡大して見る

費用は購入単価と交換・加工を同じ期間で比べる

値札の一枚単価だけでは、養生の総費用は決まりません。同じ範囲を、同じ期間、何枚で覆うかを揃え、縁・ハトメ・接合の加工費、送料、予定する交換枚数も加えます。例えば半年間の屋外使用を検討するなら、両候補について半年の使用条件に合う資料があるかを先に確認します。片方の交換回数が不明なら、総額の優劣も未確定です。

計算は「必要枚数×一枚の本体価格+加工費+送料+交換分の購入・作業費」で整理できます。ただし、交換時期はメーカーの耐候表示だけで断定せず、設置条件と過去の現場実績を分けて見ます。現用品の品番、交換に至った傷み方、実際に使った月数があれば、見積もりの前提が具体的になります。

当社の養生・その他シート案内から、商品や加工のご相談を承ります。ご希望の用途を伺い、候補品番、完成重量、別注の可否、販売単位を確認します。お問い合わせには、覆う対象と場所、幅・長さ・高さ、設置期間、着脱頻度、固定位置、必要枚数、今のシートで困っている点をお知らせください。候補品番と仕様資料を揃えてから、同じ条件でお見積もりします。

参考資料・出典

  1. 萩原工業「ブルーシートができるまで」(2026年9月25日確認)。同社の平糸・織布・コーティング・加工工程を参照。
  2. 佐藤産業「クロスラム」(2026年9月25日確認)。同社のクロスラムフィルムの構成を参照。
  3. 萩原工業「ブルーシートの番手『#3000』ってどういう意味?」(2026年9月25日確認)。3.6m×5.4mを基準にした番手の説明を参照。
  4. あおばカンパニー「製品情報:クロスラムシート」(2026年9月25日確認)。同社品の重量比較と収縮・固定時の注意を参照。
  5. 萩原工業「屋外使用のブルーシートは耐候性で選ぶ」(2026年9月25日確認)。番手と耐候性を分けて見る説明を参照。

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