フレコンの見積もりで袋Aが900円、袋Bが1,300円なら、Aが安く見えます。しかし、一回に処理する量を入れるために何袋使うかは、内容物によって変わります。同じ処理量・同じ使用回数で、内容物ごとの必要袋数を出してから「袋数×単価」を比べるのが出発点です。袋の容量だけで袋数を決めず、製品の許容荷重と現場の投入・荷役条件も照合します。
まず「一回分」と内容物を分けて記録する
比較の単位は、一回の搬出や一工程で別々に扱う内容物です。例えば、重さ8tの粒状物Rと3tの軽い物Sを別工程で袋詰めするなら、11tを一括して袋数に割り算しません。RとSではかさ密度も、投入・排出の方法も異なり得ます。含水状態や粒の形が変わると、同じ体積でも重量が変わります。
| 記録する条件 | RとSを分けて書く理由 | 確認先 |
|---|---|---|
| 一回分の処理重量と実測のかさ密度 | 容量で先に満杯になるか、重量で先に止まるかが変わる | 現場の計量記録・充填記録 |
| 1袋の目標充填量と実際の袋数 | 理論上の上限まで毎回入るとは限らない | 現行作業の記録 |
| 投入口・排出口、吊り具・置き場 | 大きな袋に替えても工程で使えるとは限らない | 設備と候補品の仕様 |
| 使用回数と購入単位 | 使用袋数がそのまま購入枚数になる条件を明確にする | 候補品の表示・見積書 |
日本フレキシブルコンテナ工業会は、フレコンには長期間の繰り返し使用を目的としたランニング用と、1回から数回の使用を目的としたクロス用があると説明しています[1]。購入枚数への換算には、候補品の使用区分を先に確認します。小泉製麻も、内容物のかさ比重、容量と重量、投入口・排出口、使用枚数などを選定項目に挙げています[2]。
容量と許容荷重は別の上限として見る
袋の表示容量が1.0m³でも、必ず1t入るわけではありません。説明用の概算では、容量×内容物のかさ密度で重量側の目安を求め、候補品の許容荷重と比べて小さい方を計算上の上限にします。例えば、かさ密度0.8t/m³を1.0m³に入れると0.8tです。一方、1.5m³なら体積だけでは1.2tになりますが、許容荷重が1.0tの袋なら計算は1.0tで止めます。
この小さい方の値は袋に入れてよい量の確定値ではありません。袋の形、許される充填高さ、投入口の閉じ方、内容物の性状、吊り上げ機器、作業上の目標重量で、実際に入れられる量はさらに少なくなります。内容物の試料と候補品の仕様を照らし、実際の充填・計量で確かめてから発注量を決めます。容量と許容荷重を別々に確認する手順はフレコンバッグの選び方にまとめています。
図の数値は次節の架空案件F-8専用です。袋への充填指示や実商品の仕様ではありません。 図を拡大して見る
架空F-8:袋単価と必要袋数で結果が逆転する
架空案件F-8では、粒状物Rを一回8t、軽い物Sを別工程で一回3t扱います。かさ密度はRが0.8t/m³、Sが0.25t/m³と仮定します。比較する架空の袋Aは容量1.0m³・許容荷重1.0t・単価900円、袋Bは容量1.5m³・許容荷重1.0t・単価1,300円です。いずれも実在品や当社の見積価格ではありません。説明を単純にするため、両袋とも対象物・設備に適合し、各袋を一回だけ使用し、送料と税は同じ条件として比較から外す仮定を置きます。
| 内容物・一回分 | 袋A:計算上の1袋量→必要数→商品代 | 袋B:計算上の1袋量→必要数→商品代 | 商品代だけの比較 |
|---|---|---|---|
| R・8t、0.8t/m³ | 0.8t→10袋→9,000円 | 1.0t→8袋→10,400円 | Aが1,400円低い |
| S・3t、0.25t/m³ | 0.25t→12袋→10,800円 | 0.375t→8袋→10,400円 | Bが400円低い |
RではAの上限は1.0×0.8=0.8t、Bは1.5×0.8=1.2tと計算できます。ただしBは許容荷重1.0tで止めるため、必要数は8÷1.0=8袋です。Sではどちらも容量が先に上限となり、Aは3÷0.25=12袋、Bは3÷0.375=8袋です。割り切れないときは内容物・工程ごとに袋数を切り上げます。Aの単価が低くても、SだけならBの購入商品代が低くなる例です。
F-8は計算例です。RとSを混載・合算せず、使用袋数と商品代を工程ごとに示しています。 図を拡大して見る
見積書では商品代に加えて使える条件を確かめる
F-8の二工程を合計すると、Aだけなら19,800円、Bだけなら20,800円、RにA・SにBを使えば19,400円です。ただし、二種類を分けて管理する手間や販売単位、送料、荷役時間はこの仮定に入っていません。差が400円なら、商品代だけを理由に二種類を採用する判断はできません。逆に実測の充填重量が計算上の上限より小さければ、必要袋数と順位を計算し直します。
形状の違う袋はフレコンバッグ・スタンドの商品一覧で探せます。荷重・用途への適合と販売単位は、見積もり時に当社へご確認ください。お問い合わせには、内容物ごとの一回分の重量とかさ密度の測定条件、現行袋の品番・実際の充填重量と袋数、投入・排出・吊り上げ方法、必要時期を添えてください。候補品の仕様と使える量が確かまったら、同じ工程・同じ処理量で袋数を更新し、販売単位・商品代・送料を揃えて見積もります。
参考資料・出典
- 日本フレキシブルコンテナ工業会「フレキシブルコンテナについて」(2026年9月25日確認)。ランニング用とクロス用の使用区分。
- 小泉製麻「フレキシブルコンテナ よくあるご質問」(2026年9月25日確認)。内容物のかさ比重、容量・重量、形状・使用枚数の選定条件。






