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COLUMN 資材選びのコラム

ポリエステル系とポリエチレン系のシートはどう選ぶ?

この記事の目次

ポリエステル織布の表面加工とポリエチレンの平糸を織った生地を分けて示すイラスト

シートの資料で「ポリエステル」「ポリエチレン」と見ても、その一語だけで完成品の使い勝手は決まりません。生地の繊維や糸、表面の樹脂加工、縁と接合の方法を別々に読み、使う場所の条件と合わせて比べます。

トラックシートの素材を用途と期間から選ぶ全体像はトラックシートの生地の選び方で説明しています。本稿は材質欄の読み方を、加工・補修・発注時の確認事項へつなげます。

「何の繊維か」と「表面に何を加工したか」を分ける

萩原工業のエステル帆布トラックシートは、ポリエステル織布に塩ビコーティングを施した商品です。[1] ポリエステル系でも、表面は別の樹脂という例です。一方、同社のブルーシート製造工程では、ポリエチレンのフィルムを細く切り延伸した平糸を織り、コーティングしています。[2] こちらも糸の材質だけでは完成シートを説明できません。

仕様書の「本体:ポリエステル」「本体:ポリエチレン」だけを抜き出さず、基布、コーティング、裏面、周囲ロープ、ハトメを確認します。名称に「エステル」や「PE」が含まれていても、製品ごとの組み合わせが同じとは限りません。

読む欄 ポリエステル系の候補 ポリエチレン系の候補
基布・糸 繊維と織り方を確認 平糸・織り方を確認
表面・裏面 樹脂加工の種類を確認 コーティングや積層を確認
周囲加工 縫製・溶着・補強を確認 縫製・溶着・補強を確認

ポリエステル織布に塩ビ加工した例とポリエチレン平糸を織り表面を加工した例の層を比べる図

メーカーが示す構成例の模式図です。すべての同系統シートの断面ではありません。

接合と補修は、表面の樹脂と加工方法まで見る

シートを選ぶときは、長さや幅だけでなく、どこをつなぎ、どこを補強するかも重要です。武田商会はトラックシートの製作工程に裁断・溶着・縫製を挙げ、ハトメや部分補強などの加工例を示しています。[3] ただし、どの接合方法が使えるかは候補の生地と加工業者の仕様によります。「PEなら溶着できる」「ポリエステルなら縫うだけ」と決めません。

補修テープや接着剤を使う場合も、繊維名だけでは貼り付く面が分かりません。現用品の表面加工、傷んだ場所、過去の補修歴を控え、候補品の適用対象と施工条件を確認します。ハトメ周りや縁の裂けなら、生地面への貼り付けだけで元の固定力が戻るとは限りません。

例えば説明用の架空の車両T-4で、シートの角が繰り返し擦れる場合は、材質名の優劣を先に決めるより、角との接触、固定位置、補強の要否を写真で示します。候補ごとに同じ完成寸法と加工を指定し、資料と見積もりを揃えて比較します。T-4は実在車両や当社実績ではありません。

品番を決める前に、購入条件を一枚にまとめる

比較票には「ポリエステル系/PE系」だけを書かず、メーカー・品番と材質の内訳を記入します。現在のシートで困っている点も、材質変更で解決できるか、寸法や加工を変えるべきかに分けます。

発注前の欄 現用品 候補品
品番・材質 基布と表面加工 同じ項目の資料
完成寸法 実寸と垂れ幅 同じ覆い範囲
周囲・固定 縁・ハトメ・補強位置 加工図と取付条件
補修・交換 傷み位置と使用期間 適用材料と交換条件

現用品と候補品の基布、表面加工、完成寸法、固定加工を同じ欄で比べる票

材料名だけで代替を決めず、完成品として必要な条件を揃えます。

当社のトラックシート商品ページでは寸法や生地の相談ができます。候補品の材質構成や加工・補修の可否は品番ごとに確認します。車両の形、現用品番、傷みの写真、希望する完成寸法と固定位置、必要枚数をお問い合わせからお知らせください。

参考資料・出典

[1]萩原工業株式会社「エステル帆布トラックシート」。同社品のポリエステル織布と塩ビコーティングの構成を確認。確認日:2026年9月26日。

[2]萩原工業株式会社「ブルーシートができるまで」。ポリエチレンの平糸、織布、コーティング工程を確認。確認日:2026年9月26日。

[3]株式会社武田商会「トラックシート」。裁断、溶着、縫製、部分補強の加工例を確認。確認日:2026年9月26日。

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