フレコンの寸法表に「幅900×奥行900×高さ1,100mm」とあっても、充填後にその大きさの直方体ができるわけではありません。置き場に収まるかは、候補袋を実際の内容物・重量・投入方法で満たしたときの最大外形と、パレットなどを含む保管単位の寸法で判断します。寸法表は候補を絞る出発点であり、充填後の外寸の代わりにはなりません。[1]
平置き寸法は、どこを測った数字かを先に確認する
製品資料の「本体寸法」「底面寸法」「高さ」は、空袋の本体を示していても、投入口・排出口・吊り部まで含めた外寸とは限りません。寸法表を転記するときは、型式とともに、内寸か外寸か、空袋を平らに置いた値か、どの部分を高さに含むかを製造元の仕様書で確認します。充填設備メーカーのSpiroflowも、袋の底面寸法と、充填で中央部が膨らんだ外形を区別して説明しています。[1]
| 資料にある数字 | 読み取れること | そのまま決められないこと |
|---|---|---|
| 空袋の本体幅・奥行・高さ | 候補品の形と呼び寸法 | 充填後に最も膨らむ位置の幅・奥行 |
| 投入口・排出口の寸法 | 充填・排出設備との接続を確かめる起点 | 閉じた上部や畳んだ吊り部を含む保管高さ |
| 容量・許容荷重 | 内容物の体積と重量を仕様上で照合する起点 | 任意の内容物・重量での外形や安定性 |
同じ「900mm」の表示でも、製品と測定箇所が違えば比較できません。商品ページの写真から保管幅を推測せず、寸法の定義と図面を候補品ごとにそろえます。
充填後は、胴の最大外形と上部の状態を測る
内容物を入れると側面が外へ張り出し、上面の位置も変わります。大村商会の解説には、充填後の胴ぶくれが積載面を圧迫する例があります。[2] ただし、何mm広がるかを一律の割合で換算することはできません。内容物、充填量、袋の構造、投入・移動の仕方で形が変わるためです。[1]
幅と奥行は、底面だけでなく胴の最も張り出した位置を、置く向きに合わせて記録します。高さは本体上面に加え、閉じた投入口や、保管時に突出する吊り部があれば、その最上点まで確認します。パレットに載せる場合、袋だけでなくパレットの外寸と高さも別に測ります。吊っているときの形と、パレットに下ろした後の形を混ぜて比較しないことが大切です。
図を拡大して見る。膨らみ量の数値を示す図ではありません。
置き場との比較は、袋・パレット・作業余地を分ける
たとえば、候補袋の資料に「本体900×900×1,100mm」とあり、使用予定のパレットが1,100×1,100mm、保管枠の内側幅が1,150mmという説明用の条件を考えます。パレットの幅と保管枠の差は50mmです。しかし、充填後の袋の最大幅、搬入時に必要な余地、枠の狭い箇所が未確認なら、この50mmを「使える余裕」とは決められません。ここに充填後の実測値を仮定で埋めず、候補品の試し詰めか、製造元が同条件で確認した外形を待ちます。
| 比較する項目 | 説明用の条件 | 発注前の判断 |
|---|---|---|
| 候補袋の本体表示 | 900×900×1,100mm | 空袋の寸法定義を製造元に確認 |
| パレット外寸 | 1,100×1,100mm | 袋より外に出る部分と高さを確認 |
| 保管枠の内側幅 | 1,150mm | 最狭部・入口・搬入経路も採寸 |
| 充填後の最大幅 | 未測定 | 同じ内容物・目標重量で確認するまで適合保留 |
| 作業に必要な余地 | 未確認 | 搬入方法と設備担当の条件を合わせる |
保管に必要な平面寸法は、袋の最大外形とパレット外寸などの大きい方を基に、搬入・取り出しに必要な余地を加えて検討します。高さも、置いた状態でのパレット上面から袋の最上点までを確認し、床からの全高と保管枠の有効高さを比べます。必要な余地をこの例から一律に決めることはできません。FIBCAの設計確認票も、パレットの希望、充填・排出場所の寸法制限、ラック寸法を別項目として挙げています。[3]
試し詰めでは、寸法と測定条件を一緒に残す
充填後の寸法を比較するなら、袋の型式だけでなく、内容物の種類・状態、目標重量、投入方法、閉じ方、パレット、置く向き、測定時点をそろえます。満たした直後と、移動して置いた後のどちらの寸法を保管判断に使うかも決めます。内容物や充填方法が違う実測値を一列に並べても、候補品の差とは言えません。Spiroflowも、充填後の高さが内容物と充填機によって変わるため、発注前に使用予定の充填機で試すことを勧めています。[1]
| 記録欄 | 記入する内容 | 比較時に見る点 |
|---|---|---|
| 袋・内容物 | 型式、仕様書の版、内容物と状態 | 許容荷重と想定用途に合うか |
| 充填条件 | 1袋の重量、投入方法、閉じ方 | 他の試料と条件が同じか |
| 保管条件 | パレット寸法、置く向き、搬入方法 | 袋以外の突出と必要な余地 |
| 実測 | 胴の最大幅・奥行、置いた全高、測定時点 | 保管枠の最狭部と照合 |
| 判定 | 適合・再測定・候補変更、未確認事項 | 誰がどの条件を確認するか |
図を拡大して見る。数値欄は現場の確認結果を記入するため空欄にしています。
寸法表だけで収まると決めず、候補品の条件を相談する
当社のフレコンバッグ・スタンドの商品一覧では、形状や作業方法から候補を探せます。フレコンバッグの選び方では、内容物・重量と置き場を含む選定条件を整理しています。候補が決まったら、その型式の寸法の定義、許容荷重、充填後の外形を確認できる条件をそろえてください。
お問い合わせには、候補型式と仕様書、内容物と1袋の目標重量、投入・排出方法、パレットと保管枠の有効寸法、搬入方法、必要数量をお知らせください。充填後の測定値がまだなければ「未測定」と伝えていただければ、何を先に確認するか一緒に整理できます。空袋の表示寸法だけで発注可否を確定しないことが、置き場の手戻りを減らす第一歩です。
参考資料・出典
- Spiroflow「FIBC Filling & Selection — White Paper 001」(2026年9月26日確認)。1頁の底面寸法と充填後の胴の外形、内容物・充填機による高さの差、発注前の試験を参照。資料中の換算係数や積み重ね条件は本文へ転用しない。
- 大村商会「フレコンバッグ相談室-胴ぶくれ-」(2026年9月26日確認)。充填後の胴ぶくれと積載面への影響を参照。本文の候補袋へ膨らみ量を転用しない。
- FIBCA「FIBC Design Guide」(2026年9月26日確認)。パレット、充填・排出場所の制約、ラック寸法を別に確認する設計票を参照。保管余地の一律値は示していない。






