既製のフレコンバッグが現場の工程に合わないときは、最初から寸法だけを指定せず、何を入れ、どう投入・移動・排出するかを伝えます。現行袋の品番や写真を添え、変更したい箇所を「必須」「希望」「未確定」に分けて一枚にまとめると、候補品と製作条件を照合しやすくなります。
別注の対応範囲、最低数量、試作・確認方法、費用と納期は案件ごとに確認します。希望を書いた時点で製造や安全使用荷重が確定するわけではありません。
現行袋のどこが合わないか、工程から書く
現在使っている袋の品番、仕様書、全体・上部・底部・吊り部の写真があれば出発点になります。「投入口が設備の下に入らない」「底部から排出したいが現行品には排出口がない」「吊り部が使う機器と合わない」など、作業のどの時点で何が困るかを書きます。単に「大きめ」「丈夫に」と伝えるだけでは、変えるべき形状を決められません。
投入、移動・保管、排出の順に、使う機器と袋の接点を記録します。袋を置くスペースやスタンドの有無、投入場所の高さ、排出口を使う設備の位置も、必要な範囲で寸法を添えます。当社のフレコンバッグの選び方でも、内容物と投入・排出の方法、吊り上げと置き場を分けて確認しています。別注依頼では、それらの条件を一件の仕様表にまとめます。
内容物・最大充填質量と、形状・寸法を分ける
内容物の名称だけでなく、粒状か、角のあるものか、水分を含むかなど、袋が受ける条件を伝えます。1袋に入れる最大の重量は、通常の投入量と分けて記録してください。容量は入る体積で、安全使用荷重は候補製品が指定する荷重です。同じ「1立米」の袋でも、希望する重量を入れられるとは決まりません。
本体の丸型・角型、直径または縦横、高さ、投入口・排出口の形と寸法、吊りベルトの形と位置を、現行品と変更案で分けて書きます。他社の製品案内にも、内容物と充填・排出方法によって袋口や排出口を選び、サイズ・ベルト位置等を指定する例があります[1]。希望の寸法・加工が可能かは、候補の製作先へ確認します。
寸法に許容範囲があるなら「希望値」と「越えてはいけない範囲」を区別します。設備との干渉や受入先の制約がある寸法は必須、調整できる寸法は希望とし、未採寸の箇所は未確定として残します。分からない数字を推測で埋めるより、写真と採寸予定を添える方が候補を確認できます。
受入先・使用機器の指定を、必須条件として共有する
袋を使う現場とは別に、受入先や荷主が袋の形状、表示、内袋、荷姿を指定する場合があります。指定書や承認済みの現行品番があれば、依頼時に添えてください。何が指定事項で、何が社内の希望かを混ぜないことが重要です。
吊り上げ機器、吊り具、スタンド、パレットなども同様です。候補袋の吊り部や底部が設備に合うかを、寸法・使用条件で照合します。必要な性能や試験資料がある場合は、候補の型式に対応する資料を求めます。萩原工業は同社製品についてJIS Z 1651に基づく性能試験を紹介しています[2]。別の候補袋では、その型式の試験成績書や使用条件を確認してください。
一枚の依頼票で「必須・希望・未確定」を分ける
購買担当だけで仕様を決めず、投入・排出を行う現場と、受入側の担当者に確認した内容を一枚に集めます。たとえば「排出口が設備に合うこと」は必須、「色は現行と同じなら望ましい」は希望、「吊り部の長さは現場で採寸中」は未確定です。希望条件は、変更しても工程に支障がないと確認できた範囲で代案を作れます。
| 項目 | 伝える情報 | 状態を付ける例 |
|---|---|---|
| 内容物・量 | 性状、通常量、1袋の最大重量 | 最大重量は必須、季節変動は未確定 |
| 本体・袋口・底部 | 現行品番と変更したい形・寸法 | 設備に当たる寸法は必須 |
| 吊り部・表示 | 使用機器、ベルト、受入先の指定 | 受入指定は必須、色は希望など |
| 発注条件 | 初回枚数、継続見込み、納品先、必要日 | 必要日は必須、後続数量は未確定 |
記入の区分を示す例です。寸法や荷重、製造可否を示す仕様書ではありません。 図を拡大して見る
数量・必要日と、試作の要否を分けて相談する
初回に使う枚数、継続購入の見込み、納品先、使い始める日を伝えます。製作可能な仕様でも、数量や時期によって手配条件が変わるためです。当社のフレコンバッグ・スタンドの商品一覧は、必要数と購入頻度を相談項目にしています。ただし、別注品の最低発注数や製作日数は掲載していません。
初回品を確認したいなら、図面だけで判断できる箇所と、実物や試作品で確かめたい箇所を分けます。試作・少数手配が可能か、費用が発生するか、確認後の変更が本発注の価格と日程にどう影響するかを見積もり時に聞きます。試作品の提供や無償対応を前提に日程を組まないでください。
候補が出たら、図面・表示・見積もりを依頼票に戻して照合する
提案された候補品の品番・図面・仕様資料を、最初の依頼票と一行ずつ照らします。必須条件を満たすか、希望条件のどれが変更されたか、未確定項目を誰がいつ確かめるかを記録します。安全使用荷重、使用方法、試験や表示の資料が必要なら、候補の型式と条件を明記して確認します。
見積もりは、品番・仕様、初回枚数と継続見込み、納品先、試作や確認費用、商品代、送料、必要日に間に合う条件を同じ範囲で確認します。条件の違う見積もりを単価だけで選ばないでください。必須条件に適合する候補がない場合は、未解決のまま発注を確定しないことも選択肢です。
必須条件の照合後に、数量・費用・必要日を確認します。 図を拡大して見る
現行袋の品番と写真、内容物・最大重量、困っている工程、必要な形状・寸法、受入指定、初回枚数と必要日をまとめ、お問い合わせからご相談ください。候補品の取扱いと別注可否、必要な資料、見積もりの条件を確認します。
参考資料・出典
- 南出「フレコンバッグ」(2026年9月25日確認)。同社の形状・投入排出・ベルト等の選択例に限って参照。
- 萩原工業「フレコンバッグの性能試験」(2026年9月25日確認)。同社の性能試験の紹介に限って参照。






