丸型と角型のフレコンを選ぶときは、空袋の見た目や「1t用」という表示よりも、中身を入れた後の外形が置き場に収まり、投入・吊り上げ・排出の設備と合うかを先に見ます。角型なら必ず四角いまま省スペース、丸型ならどの設備でも使える、とは言えません。候補品番ごとに寸法図、充填時の状態、口と吊り部、使用できる荷重を照合します。
当社のフレコンバッグの選び方では、内容物と作業方法、吊り具・置き場の確認点をまとめています。ここではその中でも、丸型と角型を入れ替える判断に絞り、現場側の寸法と袋側の資料を結びます。
まず本体寸法の読み方をそろえる
丸型は本体の直径φと高さH、角型は幅×奥行×高さHで表記されることが多く、投入口や排出口は本体とは別の寸法です。例えば大村商会の掲載品には、丸型のOH-KR-5-G(本体φ1,100×1,080H mm)と、角型のOH-S-2(本体900×900×1,300H mm)があります。どちらも同社の1t用・1,000kgの掲載例ですが、投入口や排出口の仕様、高さは同じではありません[1]。この2品の数値を例に、寸法欄の読み方を確認しましょう。
「丸型の直径1,100mm」と「角型の幅900mm」を見て、後者なら必ず200mm小さなスペースで置ける、と決めるのは早計です。これらは掲載された本体寸法であり、内容物を入れた後の最大幅、縫い目や吊り部の張り出し、必要な作業余裕は別に確認します。高さも、本体Hだけでなく閉じた投入口や吊り上げ時の全高を設備に照らします。
充填後の外形と、置き場の有効寸法を比べる
柔らかい袋は充填物の圧力で外形が変わります。メディアインターナショナルは、角型でも充填後に丸みを帯びることがあり、内部の隔壁で胴膨れを抑える加工を紹介しています[2]。つまり、「角型」と書かれているだけで、充填後も直方体を保つとは限りません。隔壁付きかどうかも、候補の品番資料で確認します。
例えば、置き場の有効幅が1,200mmだとします。空袋の表示がφ1,100mmの丸型なら差は合計100mm、幅900mmの角型なら差は合計300mmです。しかし、これは架空の置き場と掲載本体寸法の引き算で、使用できるすき間の保証ではありません。中身の種類と予定する充填量で胴がどれだけ張るか、置き場の柱や配管、取り出すための余裕まで確認しなければ、両候補の可否は決まりません。幅を1,200mmと測った位置も、床・中段・梁付近で違うなら最も狭い箇所を使います。
寸法の関係を示す模式図です。充填後の膨らみ量や安全な離隔を数値で規定するものではありません。 図を拡大して見る
パレットに載せるなら、パレットの外寸だけでなく、積み付け可能な範囲、袋の底面の収まり、荷役時の突出も確認します。角型を隙間なく並べたい場合は、通常の角型と隔壁付きの角型を同じものとして扱えません。大村商会も、底が正方形の角袋と、充填後の胴膨れを抑える隔壁付きモデルを分けて紹介しています[3]。隔壁付きでも当社が手配できるか、指定する内容物で外形を保てるかは別途確認が必要です。
充填・吊り上げ・排出の設備指定を先に通す
置き場へ収まる袋でも、ホッパーへ投入口が接続できない、吊り具へ吊り部が掛からない、排出口が受け側に合わないなら作業を続けられません。現場の設備指定があるときは、指定品番や図面を形状選びより先に確認します。設備の開口径・取付高さ、吊り具の形と高さ、排出先の受け口・床からの距離を測り、袋の本体寸法とは分けて記録します。
メディアインターナショナルの製品案内には、丸型にも角型にも投入口と排出口を備える品があります。一方、同じ形の中でも排出口の有無や口の寸法は変わります[4]。丸型か角型かだけでは、口形と底部構造は決まりません。 現在使っている袋が分かれば、全体に加え、上部、底部、吊り部の写真と寸法を並べます。
| 照合する場所 | 現場側で測る・確認すること | 袋の候補品番で見ること |
|---|---|---|
| 充填位置 | ホッパーの口径・高さ、袋を支える台やスタンド | 投入口の形・寸法、本体と吊り部の高さ |
| 吊り上げ | 使用機器、フック間隔、作業時の天井高さ | 吊り部の数・長さ、指定する吊り方 |
| 排出位置 | 受け口の位置・幅、袋底から設備までの距離 | 排出口の有無・形・寸法、底部の構造 |
| 保管・搬出 | パレット・通路・棚の有効幅と高さ | 充填後の最大外形、置き方の指定 |
この表は設備と候補袋を一緒に見るための表です。現場設備の図面と袋の図面で基準点が異なれば、同じ「高さ」でも直接比較できません。吊り上げ姿勢、置いた姿勢、排出時の姿勢で必要な空間を分けて確かめます。
同じ容量表示でも、荷重と積み重ねは品番別に確認する
丸型と角型のどちらにも「1t用」の製品があります。しかし、同じ容量や重量の表示があっても、内容物、充填量、吊り部、使用条件が同じとは限りません。体積と許容荷重は別の項目です。袋へ入れるものの性状と、一袋あたりの予定質量を先に定めて、候補品の表示・仕様に合わせます。
角型を並べやすそうだから段積みする、という判断もできません。萩原工業はフレコンの繰り返し吊り上げ試験や圧縮・積重ね試験を紹介しています[5]。これは製品ごとに確認すべき性能があることを示しますが、記事を読んだだけで今回の候補品の段積み可否や段数が決まるわけではありません。メーカーの取扱条件、現場の保管方法、内容物を照合してください。
二つの形から候補を絞る順序
丸型が向くか角型が向くかは、次の順序で判断します。まず設備が指定する形・口・吊り方があればそれを満たす候補だけを残す。次に同じ内容物と充填質量での最大外形を置き場に重ねる。最後に、許容荷重・保管条件と購入条件を品番ごとに比べる。 この順なら、「角型にすれば置き場を増やせる」という仮定を、充填後の外形で確認できます。
候補品番が未定なら、外形と使用条件の欄は未確認として残します。 図を拡大して見る
例えば、現用品が丸型で棚の入口に引っかかるなら、角型へ変更する前に、どの高さで・どの部分が当たるか、袋がどのくらい充填されていたかを記録します。入口だけが狭い場合と、保管中の並べ幅が足りない場合では、候補に求める外形が違います。角型の公称幅が小さくても充填後の張り出しが未確認なら、実物確認または品番別のデータを依頼します。
当社のフレコンバッグ・スタンドの商品案内には、タイプ3、排出口全開、底部クロスなどの掲載品がありますが、ページの名称だけでは各品の丸型・角型や充填後外形を確定できません。お問い合わせには、現用品番・写真、内容物と予定重量、置き場・パレット・通路の有効寸法、使う設備と排出方法をお知らせください。候補品番の寸法図と使用条件を確認してから、形状変更を検討します。
参考資料・出典
- 大村商会「一般用フレコンラインナップ」(2026年9月25日確認)。同社の丸型OH-KR-5-G、角型OH-S-2の本体・口の表示寸法を参照。
- メディアインターナショナル「フレコンバッグの知識」(2026年9月25日確認)。角型の充填後の胴膨れと隔壁加工の説明を参照。
- 大村商会「フレコンバッグ モデル一覧」(2026年9月25日確認)。通常の角袋と隔壁付きモデルの区別を参照。
- メディアインターナショナル「フレコンバッグ製品案内」(2026年9月25日確認)。丸型・角型それぞれに複数の投入口・排出口の組合せがあることを参照。
- 萩原工業「フレコンバッグの性能試験」(2026年9月25日確認)。吊り上げ・圧縮・積重ね試験の種類を参照。






