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COLUMN 資材選びのコラム

別拠点の資材在庫を融通する前に確認すること

この記事の目次

別拠点の資材を融通する前に、使える数、元拠点の予定、移送日、補充を順に確認する図

別の現場にシートの在庫が見つかっても、その数をそのまま移送できるとは限りません。品番・状態を確認した数から、元の拠点が補充までに使う分を残し、受け取る現場の必要日に届く分だけ移送候補にします。移した後の元拠点の不足も、同時に記録しておきます。

この記事では、A拠点からB現場へ架空のコンテナメッシュシートP-16を融通する例を使います。数量、日付、品番、納入見込みはすべて説明用で、当社の在庫や納期ではありません。複数現場の新規調達を仕様別・納品先別にまとめる方法は複数現場の資材調達の記事で扱います。ここでは今ある品を動かすか、新たに注文するかを決めます。

元拠点の「現物8枚」を、そのまま移送可能数にしない

A拠点の棚にはP-16と表示されたシートが8枚あるとします。品番・完成寸法・生地・加工と保管状態を確認できたのは6枚で、残る2枚は表示や状態の確認待ち。A拠点自身は10月18日の作業で、確認済みの同仕様を4枚使う予定です。確認済み6枚-A拠点の確保4枚=移送候補2枚となります。確認待ち2枚は、この計算へ入れません。

A拠点の架空P-16 数量 移送判断での扱い
棚にある現物 8枚 まだ使用可能数ではない
品番・状態を確認済み 6枚 A拠点とB現場の使用条件を照合する候補
表示・状態の確認待ち 2枚 確認前は移送候補に足さない
A拠点が10月18日に使う分 4枚 元拠点に残す
現時点の移送候補 2枚 B現場の仕様・必要日を満たす場合だけ

中小企業基盤整備機構のJ-Net21は、在庫場所を明確にし、品目ごとにいつ何個が入出荷したかを記録する方法を示しています。[1] 拠点間移動なら、同じP-16でもAの出庫とBの入庫を別々に記録し、輸送中の2枚をどちらの「すぐ使える在庫」にも重複して数えないようにします。

架空A拠点の現物8枚から確認済み6枚を分け、自拠点分4枚を残して移送候補2枚を出す図

図を拡大して見る。確認待ち2枚は、A・Bどちらの使用可能在庫にも算入しません。

B現場で使える仕様と、受入後の状態を確認する

B現場が10月15日に同じ用途のシート2枚を必要としても、AのP-16がそのまま適合するとは限りません。Bの容器開口、完成シート寸法、生地、ハトメ・補強、固定位置を、Aの現物表示・元の注文資料と照合します。当社のコンテナメッシュシート商品ページでも、寸法、生地、加工を分けて確認できます。同じ商品名や見た目だけで、Bの必要数から差し引かないでください。

移送前にAで表裏・縁・ハトメ・梱包の写真を取り、引き渡す2枚の識別を残します。Bへ届いた後も数量と状態を照合し、濡れや破損があれば受入結果を更新します。今回のP-16は未使用品という仮定です。使った後に残ったシートやフレコンを別現場へ引き継ぐ場合は、使用履歴と再使用条件の判断が加わります。

出庫日と到着見込みを、Bの使用日から比べる

架空の回答として、Aから2枚を10月13日に出し、Bが10月14日に受け取れる見込みとします。Bの使用開始は10月15日なので、受入確認ができれば間に合う候補です。一方、同仕様の新品2枚をBへ新規発注する通常便の到着見込みは10月17日と仮定します。この条件なら通常便だけではBの使用日に合いません。

B現場の2枚を確保する案 Bへの到着見込み 10月15日の使用 まだ確認すること
Aから社内移送 10月14日 受入・適合確認ができれば候補 Aの出庫承認、運搬・受取、状態、Aの後日の補充
新品をBへ通常発注 10月17日 この見込みでは間に合わない 前倒しや代替品の可否、実際の価格・送料

見込み日は確約日ではありません。 国土交通省は建設資材の搬入情報を関係者で共有する重要性と、現場で荷卸しが重なる課題を示しています。[2] Aの出庫担当、運ぶ人、Bの受取担当で住所・搬入場所・可能な時間を共有し、Bが受け取れないまま必要日を迎えないようにします。

移送した後のA拠点の不足を、次の使用日で計算する

Aから確認済みの2枚を移すと、Aに残る確認済みP-16は4枚です。10月18日にAが4枚使うと、確認済みの残数は0枚。さらにAは10月28日に3枚使う予定とします。したがって、Bへ移送を選ぶなら、Aには10月28日までに同仕様3枚の補充が必要です。移送しない場合、10月18日後に確認済み2枚が残るので、10月28日の不足は1枚です。移送が増やすAの補充必要数は2枚になります。

A拠点の時点 Bへ2枚移送する案 移送しない案
確認済みの初期在庫 6枚 6枚
10月13日の移送後 4枚 6枚
10月18日に4枚使用後 0枚 2枚
10月28日に3枚必要 3枚の補充が必要 1枚の補充が必要

架空P-16をAからBへ2枚移すと、Aの10月18日使用後は0枚、10月28日までに3枚の補充が必要になる図

図を拡大して見る。補充3枚を発注できる・期限に届くという回答ではありません。

記録上は「AからBへ2枚」だけで完了させず、Aの10月28日分について、品番・数量・到着希望日・担当者を新しい手配行にします。もし補充候補の納期が10月28日に合わないなら、Bへ2枚を移す判断を見直し、Bへの新規発注の前倒し、別の適合済み在庫、工程変更を現場と相談します。

社内移送と新規発注のどちらを選ぶか

この例では、Bへ10月14日に届く社内移送は使用日に合う候補で、10月17日着の通常発注は間に合いません。ただしAの10月28日分3枚を補充できるか未確認なら、移送を確定したとは言えません。Aの使用予定、Bの受入、補充の回答が揃ってから決めます。

もし新品2枚をBへ10月14日までに届けられる別の案が見つかれば、社内移送と同じ仕様・必要日で、商品代・送料と、社内移送の運搬・積替え・Aへの追加補充を比べます。社内の棚にある品でも、移送に掛かる作業や元拠点の欠品を無視して「無料」とは判断できません。価格や便の費用、在庫の再補充可否は案件ごとの見積もりです。

仕様・日付・残数を一枚にして相談する

当社への新規手配の相談では、P-16のような現用品番・写真、完成寸法・生地・加工、AとBの使用条件、Bの必要2枚・10月15日、Aの10月28日分3枚、希望する届け先と受取条件をまとめてください。Aの確認待ち2枚は使用可能数へ足さず、状態確認中と示します。

当社の法人の資材購入・仕入れ案内では、複数拠点の仕様と数量をまとめて相談できます。お問い合わせには、Bへ直接新規納品する案と、Aの不足分を補充する案を別行でお伝えください。実際の候補品、価格・送料、販売単位、納期は品番・仕様・届け先を確認してご案内します。社内移送の承認と運搬・受入の判断は、両拠点の担当者が行います。

参考資料・出典

  1. 中小企業基盤整備機構 J-Net21「現場での在庫管理の方法と、適正な在庫量の考え方について教えてください。」:品目ごとの保管場所、入出荷時の数量記録、担当者を決める考え方。確認日:2026年9月26日。
  2. 国土交通省「建設資材の物流マネジメントを始めるきっかけに」:工事進捗に応じた搬入情報の共有と荷卸し待ちの課題。確認日:2026年9月26日。

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