同じ資材を使う現場が複数あっても、各現場の消費は少なく、毎回一枚・一袋ずつ別々に注文していることがあります。共同で注文するなら、全社の合計だけでなく、現場ごとに次の受入れまで使う数と残したい予備を先に確かめます。 一つの現場が先に不足するなら、他の現場の依頼を待たせず、その現場の手配時期を変えます。
この記事では、架空のA・B・C現場が同じ仕様と確認済みのフレコンF-10を使う例で、社内の集約締切と現場ごとの補充量を決めます。数値と日程は説明用で、当社の受注締切や納期ではありません。仕様の共通化や届け先別の依頼表は複数現場の資材調達ガイドで扱います。ここでは少量消費のずれを、同じ補充サイクルへどう乗せるかに絞ります。
消費間隔は「各現場で次に使う日」に直す
同じF-10でも、Aは毎週二袋、Bは二週間に一袋、Cは四週間に一袋という架空の使い方です。「月に何袋」と合算するだけでは、Bが今週使うのか再来週使うのかが見えません。各現場の出庫記録と予定作業を見て、次回の共同納品までに使う数と、その次の共同納品までに使う数を分けます。現行在庫は、品番と保管状態を確認でき、実際に使える分だけ数えます。
Oracle NetSuiteの在庫管理資料は、拠点ごとに納入までの時間や安全在庫が異なる場合を扱い、場所別の設定を示しています。[1] これは在庫管理システムの説明であり、F-10の必要予備数を示すものではありません。小規模現場でも、本部で発注をまとめることと、各現場の使える在庫・予備を別々に見ることを両立させるための参考にします。
社内の集約締切を、各現場が待てる日から決める
架空の運用では、本部が第0週に各現場の依頼を締め、商品が第1週に各現場で使える状態になると仮定します。次の共同納品は第3週です。ここでいう第0週の締切は社内で依頼を集める時刻であり、当社や仕入先の注文受付締切ではありません。第1週・第3週の到着も確約された納期ではないため、実際には見積もりと受入可能日を確認してから予定表に入れます。
まず、第1週の納品より前に現場の予備を割り込まないかを調べます。F-10の現在使える在庫をA五袋、B二袋、C二袋、納品前に使う予定をA二袋、B一袋、Cゼロ袋とすると、納品直前はA三袋・B一袋・C二袋です。各現場が自分たちの作業・納品のずれを考えて決めた予備をA二袋・B一袋・C一袋とすれば、三現場ともこの仮の受入日までは予備を下回りません。予備数は記事の推奨値ではありません。
| 現場 | 今使える在庫 | 第1週の納品前に使う予定 | 納品直前の見込み | 現場で決めた予備 |
|---|---|---|---|---|
| A | 5袋 | 2袋 | 3袋 | 2袋 |
| B | 2袋 | 1袋 | 1袋 | 1袋 |
| C | 2袋 | 0袋 | 2袋 | 1袋 |
もしAの使える在庫が五袋ではなく三袋なら、納品直前は三−二=一袋になり、現場の予備二袋を割り込みます。その不足は第1週の共同納品を増やすだけでは解消しません。使用日を確認して受入れを前倒しできるか、Aだけ先に別手配するかを相談します。共同注文の締切にすべてを合わせる前に、待てない現場を見つけるのが先です。
図を拡大して見る。第0・1・3週は説明用。社内集約締切と実際の納品日は案件ごとに確認します。
共同注文数は、次の共同納品までの使用予定から出す
第1週に補充を受けてから第3週の次回納品までに使う予定を、A四袋、B一袋、C一袋と仮定します。第1週の納品直前に残る見込みへその使用予定と現場予備を重ねると、今回の依頼数が出ます。依頼数=次の共同納品までの使用予定+現場予備−今回の納品直前に残る使える在庫です。マイナスになる現場はゼロとして、その回の依頼に含めません。
| 現場 | 次の共同納品までの使用予定 | 現場予備 | 今回納品直前の見込み | 今回の依頼数 |
|---|---|---|---|---|
| A | 4袋 | 2袋 | 3袋 | 3袋 |
| B | 1袋 | 1袋 | 1袋 | 1袋 |
| C | 1袋 | 1袋 | 2袋 | 0袋 |
| 合計 | ― | ― | ― | 4袋 |
Aは四+二−三=三袋、Bは一+一−一=一袋、Cは一+一−二=ゼロ袋です。したがって、本部が今回まとめるのは同じ仕様F-10を四袋、内訳はA三袋・B一袋・Cゼロ袋です。Cは使い切るまで待つのではなく、次回の締切前に予定と使える在庫をまた確認します。少量のCを毎回一袋ずつ加えて注文を増やす必要はありません。
図を拡大して見る。F-10の四袋は説明用の依頼数。商品ごとの販売単位や受取方法は見積もりで確認します。
依頼を一つにしても、届け方と費用は別に確認する
同じ品番の依頼を本部で一つに集める場合も、Aへ三袋、Bへ一袋を直接届けるのか、本部倉庫で四袋を受け取り社内で配るのかを決めます。依頼をまとめたことだけで送料が一回分になる、各現場へ直送できる、という前提にはできません。 当社の相談から注文・納品までの案内では、仕様・数量を確認して価格と予定納期をご案内しています。送料などの費用も見積もりに記載します。直送・分納の可否と費用、荷受けの条件は今回の届け先ごとに相談します。
本部からの問い合わせには、共通仕様の品番・図面、A・B・Cそれぞれの使える在庫、次の使用予定、現場予備、社内締切、希望受入日、今回の依頼数と届け先内訳を添えます。法人向け資材調達の案内から相談内容を確認し、お問い合わせで販売単位・価格・納品方法を照合できます。社内の集約日は現場が待てる範囲で決め、各現場の予備は現場別の表から消さないことが、少量補充を無理なくまとめる条件です。
参考資料・出典
- Oracle NetSuite「Lead Time and Safety Stock Per Location」。拠点別に納入までの時間と安全在庫を設定する考え方を参照。確認日:2026年9月26日。






