フレコンバッグが足りなくなってから注文すると間に合わず、心配で多めに買うと倉庫を圧迫する。こうした揺れを減らすには、残り何枚で再注文を判断するかを品番ごとに決めます。目安は「発注から受入までに使う見込み数+変動に備える安全在庫」です。実際の使用数と受入までの日数を入れて仮の発注点を作り、使える残数がそこに達したら手配を確認します。
発注点は再注文の時点を示す数字です。一回に何枚買うかという発注数量や、販売元が在庫を確保する約束とは別です。未入荷の注文がある場合も、数量だけでなく到着予定日を照らして判断します。
品番別に「使える残数」を出す
倉庫に100枚あっても、別の作業に30枚を確保していれば、自由に使えるのは70枚です。発注点と比べる前に、現物の使用可能数から、引当済みの数を除くことから始めます。破損品や仕様が合わない品は、現物があっても使用可能数に含めません。
フレコンは容量だけでまとめず、袋口、排出口、吊り部、内袋など、代用できない仕様ごとに分けます。シートも完成寸法、生地、ハトメ位置などが違えば別に数えます。当社のフレコンバッグ・スタンドの商品一覧でも形状別に商品を案内し、必要数量と購入頻度を相談項目にしています。トラックシートは完成寸法・枚数・生地・加工を指定して相談する商品です。品名が同じでも、寸法や加工が違う在庫を無条件に代用しないでください。
使用数と「発注から使えるまで」の日数をそろえる
過去の払出記録から、品番ごとに一日または一週間の使用数を出します。繁忙期と通常期を混ぜた平均だけでは、必要な時期の増加を見落とす場合があります。フレコンは現場への払出数、繰り返し使うシートは現場で使った回数ではなく、交換・追加で在庫から減った枚数を数えます。
次に、注文した日から受入・検品を終えて現場で使える日までを確認します。販売元の出荷日だけを調達期間にすると、輸送や社内受入にかかる時間が抜けます。過去の注文書と受入記録で実日数を見て、今回の仕様・数量・納品先についても確認します。曜日や休業日を挟む場合は、使用数の「稼働日」と納品側の日数の数え方を同じカレンダーに合わせます。
中小企業基盤整備機構のJ-Net21は、定量発注方式を「在庫が一定量を下回ったときに発注する」方法として紹介し、安全在庫をリードタイム内の出庫増などに備える量と説明しています[1]。資材の現場でもこの考え方を利用できますが、具体的な使用数と日数は自社の実績で置き換える必要があります。
発注点を仮計算する:12枚×7日+24枚
例えば、ある仕様のフレコンを一稼働日12枚使い、発注から使用可能になるまで7稼働日、急な増加に備える数を仮に24枚とします。調達期間中の使用見込みは12×7=84枚、発注点は84+24=108枚です。使える現物が130枚でも、25枚が引当済みなら比較する残数は130-25=105枚。108枚以下なので、再注文を確認する段階です。この例の一日12枚は、別の作業へ引き当てた25枚とは別に使う見込みで、同じ使用予定を二重には数えていません。
| 仮条件 | 通常の使用 | 使用増を見込む場合 |
|---|---|---|
| 一稼働日の使用数 | 12枚 | 15枚 |
| 調達期間 | 7稼働日 | 7稼働日 |
| 期間中の使用見込み | 84枚 | 105枚 |
| 仮の安全在庫 | 24枚 | 24枚 |
| 発注点 | 108枚 | 129枚 |
使用が15枚/日に増えれば、15×7+24=129枚になります。24枚は説明用の仮定で、全製品に勧める安全在庫ではありません。過去の使用変動、納入のばらつき、欠品した際の影響、保管場所を見て決めます。計算した数が保管できない、販売単位と合わない場合は、納品頻度や代替仕様を含めて手配条件を見直します。上の例は未入荷の注文がない前提です。
自社の実績や当社商品の納期・販売単位ではありません。 図を拡大して見る
未入荷の注文は、予定日まで見て二重発注を防ぐ
発注済みの品がある場合、単に「未入荷20枚」を残数に足すと、必要な日より後に届く注文まで使えるものとして数えてしまいます。品番、注文数、確定している入荷予定日、すでに引き当てた数を分けて記録します。入荷予定日までに残数が足りなくなるなら、到着日や代替品を再確認します。間に合う注文があるなら、重複手配の前に発注済みの内容を確認します。
中小機構の購買管理の説明でも、未入荷品の数量と「いつ入ってくるか」を見えるようにしないと、二重発注や注文不足につながるとしています[2]。これは管理上の考え方で、システム導入が必須という意味ではありません。少数の品番なら、共有表に入荷予定日と担当者を記録する方法から始められます。
発注点は使用量・仕様・納期が変わるたびに見直す
新しい現場が始まる、繁忙期に入る、袋の排出口やシートの寸法を変更する、調達先が変わる。これらは発注点の見直し時です。月ごとに払出数と受入日数を見返し、設定した発注点で不足や滞留が起きた理由を記録します。急な使用増なら安全在庫だけを足す前に使用見込みを更新し、受入が遅れるなら調達期間を修正します。
発注点に達したら、販売単位・納期・未入荷を照合してから発注数量を決めます。 図を拡大して見る
当社への相談には、対象品の品名・仕様、月間または日別の使用数、使える残数、引当と未入荷、必要日、希望する発注頻度をまとめてください。フレコンやシートの販売単位、今回の調達期間、継続手配の方法は案件別に確認します。お問い合わせから、在庫切れが起きた場面も併せてお知らせください。
参考資料・出典
- 中小企業基盤整備機構 J-Net21「小売業の在庫費用削減策」(2026年9月25日確認)。定量発注方式と安全在庫の考え方を参照。本文の数値例は独自の仮定。
- 中小企業基盤整備機構「発注仕入(購買)管理システム」(2026年9月25日確認)。未入荷品の数量と時期の把握に関する説明を参照。






