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COLUMN 資材選びのコラム

長尺資材を覆うシートのサイズと枚数の考え方

この記事の目次

長尺資材のシートを一枚にするか分割するか、寸法・途中の取り出し・継ぎ目と固定点で考える図

長い資材の束をシートで覆うとき、全長を覆える一枚を探すだけでは、日々取り出す場所まで毎回開けることになります。分割すれば取り出す区画だけを開けやすくなりますが、継ぎ目と固定点が増えます。覆う経路の幅・長さと高さを測り、途中で開ける区画を示したうえで、一枚案と分割案の納まりを比べます。

長さだけでなく、幅と高さを含む「布の経路」を測る

ここでは架空の資材ヤードN-7を例にします。長尺材の束が長さ12m、最大幅1.2m、最大高さ1.4mで並んでいると仮定します。天面から左右へ下ろす裾の位置を決め、その経路を測った横方向の必要長さを3.1m、前後端まで覆う経路を測った長手方向の必要長さを13.2mと仮置きします。N-7とこれらの寸法は説明用で、実際の荷姿の実測ではありません。

1.2m×12mは資材の平面寸法で、シートの仕上がり寸法ではありません。束の角や高さ、裾を下げる位置、前後端の扱いで布がたどる距離が変わります。現場ではいちばん幅・高さが大きい断面と、途中で高くなる場所も写真に残します。3.1mと13.2mには、継ぎ目の重ね、固定用の余裕、加工による寸法差をまだ足していません。これらを含めた発注寸法は、設置側と候補品の仕様を照合して決めます。

萩原工業は、周囲を折り返してハトメを付ける製品では規格サイズより完成実寸が小さくなる例を示しています[1]。一枚案でも分割案でも、呼び寸法ではなく加工後の完成実寸を候補品ごとに確認します。呼び寸法からの差は品番によって異なるため、見積もりには完成実寸を記載してもらいます。

途中で取り出す四メートルを、覆い方の境目にする

N-7では長さ12mのうち入口側の約4mから頻繁に資材を取り出し、奥側の約8mは当面動かさないとします。この運用なら、全長を一枚で覆う案は継ぎ目が少ない一方、入口側を開ける際にどこまでめくるか、開いた布をどこへ置くかを確認する必要があります。二枚に分ける案は入口側だけを扱いやすい可能性がありますが、奥側との境目を毎回崩さず戻せるかが判断点です。取り出しに必要な開口を先に現場担当者が示してください。

比較する案 途中の取り出しで見ること 寸法・枚数で見ること
全長を一枚 入口側4mを開ける範囲と、開いた布の置き場 横3.1m・長手13.2mの概算経路に加え、完成実寸と固定余裕を確認
入口側と奥側の二枚 取り出し区画の境目に継ぎ目を置けるか、戻す手順 入口側4m・奥側8mは対象区画。各片の端部・重ねを別に加える

架空N-7の長さ12mの資材束で、入口側4mの途中取り出しと奥側8mを一枚案・二枚案で比較する図

N-7と寸法・取り出し頻度は架空。4mと8mは資材の区画で、注文するシートの裁断長ではありません。 図を拡大して見る

一枚か二枚かは、大きな規格品があるかだけでは決まりません。入口側だけを開けたいという運用上の理由があり、継ぎ目を置ける位置と固定点が確認できるなら二枚案を見積もります。境目に固定できない、重ねが頻繁な取り出しを妨げるなら、継ぎ目の位置をずらすか一枚案を再検討します。4m+8m=12mをそのまま二枚の発注長にしないことが重要です。

分割案では、継ぎ目と固定点を一緒に図示する

二枚に分けると、資材の全長だけでなく、入口側の端、奥側の端、二枚の重ね部分の長さが必要です。N-7では継ぎ目を「入口側4mの取り出し区画の奥」と仮に描き、奥側シートをどこで保持するか、入口側シートを開けたとき重ねをどう戻すかを現場担当者と確かめます。重ね代に一律の数値を置くと、候補品の完成実寸や現場の固定点と合わない場合があります。雨や風を受ける向きと継ぎ目の作り方も現場で決めてください。

図面へ書く位置 一枚案での確認 二枚案での確認
入口側の端 開閉時の持ち方と固定点 入口側シートの端部と固定点
入口側4mの奥 布をめくる範囲 継ぎ目の位置、重ね、開閉後の戻し方
奥側の端 長尺の布の納まり 奥側シートの端部と固定点
横方向の裾 左右の下げ位置と固定点 各片で裾位置が揃うか

架空N-7の一枚案と二枚案について、入口・継ぎ目・奥側・左右の裾の固定確認を示す図

継ぎ目と固定は相談の記入例。防水・耐風性能や施工方法を保証する図ではありません。 図を拡大して見る

萩原工業は周囲折返し、切りっぱなし、ハトメ有無など複数の周囲加工を紹介しています[2]。これは同社の対応例で、N-7向けの加工や当社からの手配可否を示すものではありません。分割する場合は、各片の仕上がり幅・長さ、継ぎ目側の端部加工、ハトメ位置を図面へ書き、候補商品の加工範囲を確認します。継ぎ目の固定方法と安全な作業手順は現場責任者が判断します。

見積もりには二案と、未決の位置を渡す

見積もりの依頼には、束の最大幅・高さ・全長、裾を下げる位置、入口側4mの取り出し方法、現場写真、固定できる位置を添えます。「一枚案」と「入口側・奥側の二枚案」を別行にし、継ぎ目位置、希望する仕上がり寸法、必要枚数、使用時期を並べます。重ねと固定の余裕が決まっていない欄は未決と書き、現場責任者に確認してから寸法を確定します。

覆う対象、寸法、使う場所と期間、固定方法を整理する際は養生・その他シートの選び方をご覧ください。養生・その他シートの商品一覧で候補の用途を見たうえで、N-7のような長尺材の割付けや加工の相談は資材の相談・見積もり窓口へお知らせください。ご使用条件を伺い、分割加工の可否と価格・納期を確認します。完成実寸と各片の端部仕様を候補ごとに照合します。

参考資料・出典

  1. 萩原工業「規格サイズと実寸サイズとは」(周囲加工で呼び寸法と完成実寸が異なる例。2026-09-25確認)
  2. 萩原工業「シートの周囲加工、ハトメの種類」(同社の周囲加工・ハトメの選択例。2026-09-25確認)

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